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・部分固定特約 |
ソニー銀行の住宅ローンの大きな特徴の1つに「部分固定特約」があります。
これは、多くの銀行で扱っている、いわゆる「ミックスローン」と似ていますが、実際には全く異なるものです。
多くの銀行のミックスローンは、例えば変動金利を1500万円、35年固定を1500万円というように、2つのローンを組み合わせたものです。
これに対し、ソニー銀行の「部分固定特約」は、「基本は変動金利のローン」で、月々の返済額のうち「利息部分だけを部分的に固定金利で計算する」ものです。(このため、「完全固定」とは違う「100%部分固定」というちょっと不思議な状態ができます。)
具体的な計算方法などは、次のようになります。 (具体的な計算例はこちら)
- 元本返済部分
全額変動金利の場合の元利均等返済で計算されます。エクセルのPPMT関数で計算出来ます。
- 利息部分
残債に対して、部分固定の割合で金利を按分して計算されます。
- 月々の返済額
上記の「元本返済部分」と「利息部分」を足した額になります。毎月の返済額は一定ではありません。金利が一定の6ヶ月間は返済額が徐々に減っていきます。
変動金利が上昇すると、月々の返済額が減ることがあります。これは元本部分の返済額が小さくなるためです。
反対に変動金利が下降すると、元本部分の返済額が大きくなるので、月々の返済額が増えることがあります。
- 返済当初の返済額
100%部分固定の場合、返済当初は、完全固定より返済額が大きくなります。これは元本部分の返済額が完全固定より大きいためです。
- 支払総額
変動金利<固定金利の場合は、変動<50%部分固定<100%部分固定<完全固定
変動金利>固定金利の場合は、変動>50%部分固定>100%部分固定>完全固定
となります。
ごく単純には変動金利<固定金利の期間が長ければ、完全固定より部分固定の方が有利といえます。(実際にはタイミングによって違ってきます。)
なお、繰り上げ返済は、多くの銀行のミックスローンのように元本を分けたローンではないため、固定部分を先に返済する(あるいは変動部分を先に返済する)といったことは出来ません。
参考までに、期間短縮型の繰り上げ返済で短縮される期間は、変動金利の場合と同じです。元本部分の計算は変動金利と同じだからです。
ところで、他行で言う「ミックス」には絶対に出来ないのかというと、条件を満たせば実は1つ方法があります。
それは、親子または夫婦で「ペアローン」にすることです。こうすれば、それぞれが独立したローンですから、ミックスと同様に扱うことが出来ます。
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